大森山王ビール|ビールで境界線をなくす。代表・町田さんが秘める想い

東京で生まれ育ち、IT企業を経て大森で地域活動を始め、現在は大森の商店街を拠点に大森山王ビールを立ち上げ、ビールで大森を発信している町田佳路さん。ビールをつくり始めた経緯から今後の展望について取材させていただきました。インタビュアーは、わたくし藤戸淳平が務めさせていただきます!

スタッフ

 information

大森山王ビール

【 8月8日 大森山王ビール専門店オープン!】

住所:〒143-0023 東京都大田区山王3-1-6

アクセス:JR大森駅山王口から徒歩5分

大森山王ブルワリー
大森発のクラフトビールメーカー「大森山王ブルワリー」
大森発のクラフトビール
淳平
淳平

町田さん本日はよろしくお願いします!

町田さん
町田さん

よろしくお願いします!

淳平
淳平

現在は東京・大森にある商店街を拠点にクラフトビール事業を展開されているということで、まずそこに至るまでの経緯を教えてください!

町田さん
町田さん

大学や仕事で上京してくる地方の方が多い東京ですが、ぼくは生粋の江戸っ子で東京で生まれ育ちました。大学を出た後はIT関連の企業に勤め、10年前に独立したものの、どこか物足りなさを感じていて、6年前に大森の商店街や地域を巻き込んだ活動を始めました。以前、ビールの企画や販促の仕事をしていた経験から、大森発のクラフトビールをつくれれば地域を活気づけられるんじゃないかと思ったことがきっかけでした。

淳平
淳平

地域活動の一環でビールをつくり始めたんですね!

町田さん
町田さん

地域活動を始めたばかりの頃はボランティア活動が主だったので、それだけでは生活していけず、なにより大森を広めるためのインパクトのあることが出来なかったんです。そこでなにか大森の印象となるものをつくろうと考えたときに、クラフトビールが持つ多様性や奥深さがまちを開く役割を担うと思い、2018年に大森山王ビールを立ち上げました。

淳平
淳平

地域の方からのクラフトビールへの印象はどうでしたか?

町田さん
町田さん

自分たちのビールをつくり、大森のクラフトビールとしてリリースしたものの地域の人も最初は、なにこれ?という感じでぼくの想いが一方通行していた時期もありました。そこで改めて大森の歴史に立ち返り、大森の歴史を紐解く中でつくった、「NAOMI(ペールエール)」と「GEORGR(ヴァイツェン)」をきっかけに地域のみなさんと繋がることができました。レシピ開発を始めてリリースまでに1年かかりましたが、コンセプトづくりに時間をかけてよかったと振り返って思います。

淳平
淳平

リリースまでの1年間がとても意味のある期間だったんですね!

町田さん
町田さん

あるものをどう使うかがとても大事だなと思います。

幼少期の頃からなにをするにも両親から予算を与えられていて、限られた予算の中で塾に通ったり文具を揃えていた経験が、頭を使い、今あるもので「みんなが見つけてないものをどう見つけるか」、幼少期に培ったこの考え方が「NAOMI(ペールエール)」と「GEORGR(ヴァイツェン)」のコンセプトづくりに役立ちました。

代表が語るクラフトビールが持つ魅力
淳平
淳平

クラフトビールでまちづくりをしようと思ったきっかけはなんですか?

町田さん
町田さん

クラフトビール人気が再燃してきた2015年頃に、スプリングバレーブルワリーに行ったことや、よなよなエールやコエドビールをコンビニで買って飲むようになり、クラフトビールが持つ多様性に興味を持つようになりました。

加えて年配の方の「とりあえずビール」という言葉があるように、広く深く日本の文化に浸透しているビールとクラフトビールが持つ多様性を掛け合わせることで、自分が志すまちづくりを実現できると思いました。

淳平
淳平

行動に移す実行力がすごいですね!

町田さん
町田さん

酒税法改正も相まり、ビールをつくりやすい環境だったので後はコンセプトに沿って、スタイルや原料を決めてつくりました。

あとはぼくの根底にある「大森のみなさんにとってのシンボルをつくりたい」という想いが強かったと思います!

淳平
淳平

現在は大森にある商店街のコミュニティスペース・アキナイ山王亭でビールの販売、木曜日はタップで提供されているということで、どのような場づくりを心がけていますか?

町田さん
町田さん

ぼくが好きな言葉に「ビールとは胸を開く飲み物である」という福沢諭吉の言葉があり、この言葉が伝えているのは「多様性」ってことだと考えています。

ビールが日本に入ってきて150年の歴史があり、色々な故人がビールについて言葉を残してますが、福沢諭吉が残したこの言葉には、ビールで乾杯すれば様々な立場の違いの垣根を超えることができるという意味があり、この言葉を知ったときに凄く感銘を受けました。

昼間は地域の方が来てくれ、夜には大森山王ビールを飲みに電車に乗って来てくれたり、ありがたいことに色々な方が集まる場になっています。

商店街のコミュニティスペースも、いろんな立場、価値観を持った人がビールを交す温かい空間を目指しています。

大森山王ビールと誕生秘話の紹介
淳平
淳平

多様性を受容するコンセプトが素敵ですね!

最近ではサードプレイスという言葉が使われるようになるほど人々は自分の居場所を求めていると思うので、ここに来れば誰かと乾杯できると思える場所になるといいですね!

それでは、現在リリースしているビールの紹介をお願いします!

町田さん
町田さん

2019年7月に「NAOMI(ペールエール)」と「GEORGE(ヴァイツェン)」、2020年5月に「KAORU」の3種類をこれまでにリリースしました!

大森周辺地域には昔、馬込文士村という作家や芸術家が暮らしていた地域があり、ビールでもその頃のハイカラな大森を表現したいと思い、大森を舞台にした谷崎潤一郎の「痴人の愛」という作品の登場人物からビールの名前を付けました。

ビールのテイストにも作中の情景を表現していて、「NAOMI」はカフェの店員だったナオミにちなんで、世界でも珍しいコーヒーチェリーを使用した、豊かな香りと味わいで料理に合わせやすいビール、「GEORGE」はジョージが抱く恋心にちなんで、愛媛県中島産の伊予柑をふんだんに使用し、香りが華やかでさっぱりとした味わいでキレがあるビールに仕上げました。

「KAORU(ペールエール)」には3つの意味があり、実業家や政治家や文化人などの多種多様な交流が生み出す文化的な薫り、大森海岸から届く海など風光明媚な自然が織りなす香り、
そして鉄道敷設に尽力し、別荘地を山王小学校に提供した「井上馨」から「KAORU」と名付け、海の香りから「塩」、「塩」を引き立てる「お米」をつかいミルキーで優しいけど少し強くて甘い、どこか懐かしい味に仕上げました。

大森と歩む今後…
淳平
淳平

それぞれのビールの名前とテイストに大森の歴史を表す物語があるんですね!

ぼくも「NAOMI(ペールエール)」を飲みましたが、コーヒーチェリーの香りが最初に来て苦味はスッと消えていき、とても飲みやすく繊細な味わいでした!

オンラインストアもあるので是非多くの人に飲んでもらいたいなと思います!

最後になりますが今後の展望を聞かせてください!

町田さん
町田さん

そうですね、これまでビールで大森を発信していく中で、ぼくらのビール工場をつくりたいと思うようになりました。不定期で大森で出張販売している時にお客さんに「これ大森でつくってないの?」と聞かれることもあり、地域のモノがどこでつくられているかが気になる方がいるのも事実としてあるので、今後の目標としてはみなさんが見える形でビールをつくり、大森のお土産といえば大森山王ビールと言ってもらえるように頑張っていきます!

淳平
淳平

地域を大切にされていることが凄く伝わる時間でした。

本日はありがとうございました!